大型船の動きを読む

タンカー船、コンテナ船、フェリー、ばら積み船、クレーン船・・・等の大型船は通常、カヤックなどでは遠く及ばない沖を航行しているが、港の近くでカヤックやSUPを出す場合、それらの大型船と衝突の恐れが生じることもあり得る。

「車は急に止まれない」と同じで、大型船も急減速、急旋回ができないので


カヤックやSUPは、大型船の進行方向に入らない


というのは大前提である。

法律上、カヤックは「船舶」であり、港則法でも第二章第十八条に

「汽艇等は、港内においては、汽艇等以外の船舶の進路を避けなければならない。」

とあるように、汽艇等に分類されるカヤックは、自分と違う種類の船はすべて避けなければならない(避航義務がある)。

※SUPが汽艇等に分類されるかについては諸説あり

これは、海の交通ルールでよく言われる、

右側に見る船が~とか、右側通行が~というものよりも優先される。港外であっても、エチケットとして、カヤック側が避けて、安全な海上交通に協力するべきだ。



 


汽笛


エンジンを積んでいる大きな船は、自分の動きを周りに知ってもらうために、汽笛で動作を伝えなければならない(毎回やるとは限らない実態)

海で安全に遊ぶためには、船の汽笛もヒントになるので覚えておいて損は無い。



短音1発。右に曲がる意思表示






短音2発。左に曲がる意思表示






短音3発。後ろに進む意思表示




海上衝突予防法 第四章 第三十四条


航行中の動力船は、互いに他の船舶の視野の内にある場合において、この法律の規定によりその針路を転じ、又はその機関を後進にかけているときは、次の各号に定めるところにより、汽笛信号を行わなければならない。


一 針路を右に転じている場合は、短音を一回鳴らすこと。

二 針路を左に転じている場合は、短音を二回鳴らすこと。

三 機関を後進にかけている場合は、短音を三回鳴らすこと。


より。



また同じく第三十四条の五には、警告信号の規定がある。


互いに他の船舶の視野の内にある船舶が互いに接近する場合において、船舶は、他の船舶の意図若しくは動作を理解することができないとき、又は他の船舶が衝突を避けるために十分な動作をとつていることについて疑いがあるときは、直ちに急速に短音を五回以上鳴らすことにより汽笛信号を行わなければならない。

この場合において、その汽笛信号を行う船舶は、急速にせん光を五回以上発することにより発光信号を行うことができる。




急速な短音5回以上、警告信号。これを鳴らされたら要注意




船員さんのイラつき度合いによって鳴らし方は法律の規定と違うこともある。



カヤックやSUPは、自分と同じ種類の船以外のすべての船を避けなければならない(避航義務がある)ので、これを鳴らされたらすぐに回りを確認して、避けなければならないし、そもそも鳴らされるような場所に入るべきでない。


 

止まっている船、走っている船


船は、岸壁にロープで係留していなければ、基本的には航海中か、錨泊中だ。

ここでは特に、錨泊中(アンカー中)の船の見分け方を紹介する。





船は普通、左右合計2つの錨を備えている。左右どちらか片側だけ打つこともあれば、両側を打つ場合もある。ただし両舷錨を同時に使うのは荒天時なので、そんなときはカヤックやSUPで海に出ないはずだ・・・



黒色球形形象物1つは、錨泊状態を表す。


ただし



錨の鎖の出口のところから水が出ていて、船首側に人がいて、船尾構造物の上の方で、レーダーアンテナが回転している場合は、錨を揚げて移動する前兆なのですぐに離れよう。


大きな港の近くで無ければ、このような貨物船との絡みはなかなか無いが、カヤックと言えども立派な「船舶」の仲間なので、海の安全を守るための責任ある一員として、頭の片隅に入れていただけると幸いである。

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